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パスピエ『パスピエ TOUR 2018 “カムフラージュ”-虎編-』ライブレポート@東京・EX THEATER ROPPONGI 7月6日(金)

パスピエ、「ネオン」と「虎」でまったく違う景色を創り出す

7月6日、東京・EX THEATER ROPPONGIにて、『パスピエ TOUR 2018 “カムフラージュ”-虎編-』が開催された。本公演はパスピエが4月にリリースしたミニアルバム『ネオンと虎』を携えて行っている全国ツアーで、全国15都市で計21公演を実施。EX THEATER ROPPONGIでは、5日には「-ネオン編-」と銘打ったライブが開催されたが、今回は翌日の6日に行われた「-虎編-」の模様をレポートする。
Oogoda

外は生憎の雨だったが、EX THEATER ROPPONGIのなかは期待の熱が渦巻いていた。電子音が特徴的なSEが流れ、ステージ中央にセットされたネオン看板が光輝くとメンバーが登場。弾けるようなドラム音を合図にスポットライトが大胡田なつき(Vo)を照らすと、“トビウオ”から勢いよくライブをスタートさせた。大胡田の会場の隅から隅まで響き渡る歌声がライブハウスを包み込むようで、とても心地がよい。続く“贅沢ないいわけ”では、三澤勝洸(Gt)、露崎義邦(Ba)がステージ前方で勢いよくプレイを魅せつける。大胡田と一緒に手を叩いてリズムに乗る観客の一体感もばっちりだ。中国の妖怪・キョンシーを彷彿とさせる手ぶりで始まった“とおりゃんせ”では、ダイナミックな演奏と力強い歌声でオーディエンスのテンションに火を点けていった。
Misawa

「昨日もここでネオン編をやったんだけど、同じ場所でライブをしても見える景色も雰囲気も全然違うね。とても新鮮な気持ちでライブができています。ありがとう」と大胡田が感謝を伝えると、ネオン編の公演で生まれたという「いい女! コール」が会場後方から投げかけられる一幕も。“永すぎた春”では、露崎のソロ演奏がアグレッシブなパフォーマンスで会場の熱気を加速させていく。さらに“ネオンと虎”“はいからさん”“マッカメッカ”とアップチューンを立て続けに投下していった。
Tsuyu

中盤のMCでは、六本木で働いていた経験があるという成田ハネダ(Key)が、「仕事中にピアノを弾いていた時に、見た目がいかついお客さんに、ゴットファーザーの愛のテーマを弾いてほしいと頼まれて、六本木はやっぱり怖い街だと思ったんだよね」とのエピソードを披露し、笑いを誘う場面もあった。会場が和やかなムードになったところで、後半戦がスタート。“あかつき”の前奏が始まるとミラーボールが会場中を照らし、成田のキーボードも勢いを増していく。“裏の裏”“オレンジ”を次々と披露し、最後は言葉遊びと音のリズムが楽しい、これからのパスピエを表す一曲という“正しいままではいられない”をプレイ。笑顔で、かつ華麗に歌い続けた大胡田が「またね!」の一言を発して、本編が終了した。
Narita

アンコールでは、ツアーTシャツを身にまとったメンバーから“MATATABISTEP”と“最終電車”が届けられ、大盛況のなか締めくくられた…と思いきや、メンバーがステージ袖にいくも、拍手が鳴り止まず、まさかのダブルアンコールで再登場!サプライズに歓声が上がるなか、届けられた“S.S”で、最高の景色を創り上げたのだった。
tora

パスピエ史上、最長といわれる本ツアー。10月6日には、初の野外ワンマンライブも控えており、今後ますますパスピエから目が離せない。

Text:日野綾
Photo:Yosuke Torii

http://passepied.info/

パスピエ TOUR 2018 ”カムフラージュ”-虎編- セットリスト
01.トビウオ
02.贅沢ないいわけ
03.Matinee
04.とおりゃんせ
05.永すぎた春
06.つくり囃子
07.気象予報士の憂鬱
08.かくれんぼ
09.ネオンと虎
10.やまない声
11.はいからさん
12.音の鳴る方へ
13.マッカメッカ
14.あかつき
15.裏の裏
16.オレンジ
17.正しいままではいられない
18.恐るべき真実
<アンコール>
01.MATATABISTEP
02.最終電車
03.S.S