Ms.OOJA

Ms.OOJA VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■「あの日のメロディー」なんてまさしくそうなんじゃないですか?

Ms.OOJA まさにそれです!このような童謡チックな曲調をギター一本で表現するのは私にとって新しい試みで。あの曲はそれこそギター1本でワンループですぐにうたえる歌にしたかったんです。

■ちなみに、その井上さんの場合だと、印象的なキーワードを並べ直して1曲として成立させたり?

Ms.OOJA そうですね。でも各々で曲の作り方が違いました。例えば井上さんの場合は言葉数は少なくシンプルに、情景だけが浮かんでくる旋律を並べて、といった印象があったので、そこを踏襲しつつ。美和さんだったらああいったハッピーな曲になったし。その人を意識して、その人になり切ると自然とああいったタイプ別になったんです。

■真矢みきさんはいかがですか?何か残りの人生へと想いを馳せているようにも響きました。

Ms.OOJA 真矢さんに際しては自分の人生のリミットを感慨みる機会も増えたし、周りにも亡くなる方が増え出したと語ってくれて。そのあとどれぐらいしかないと思うから、今の時間を精一杯謳歌するとおっしゃられていたのが最も印象深くて。その感覚って私も今やっとちょっと分かる年代になったんです。これからはそう思う機会もどんどん増えていくんでしようね。真矢さんは50代、私は30代で積み重ねてきたものが違うじゃないですか。考え方も見ている景色も違うだろうし。それで今回は曲を作る上で一種の疑似体験というか、真矢さんになり切って50代を経験してみたんです。だからこそこのようなメロディラインや曲内容になったんだろうと。たぶん自分一人だけで書いていたらこういったものはできていなかったでしょうね。

■では、逆に同世代の貫地谷しほりさんはいかがでしたか?

Ms.OOJA 対談は1時間半ぐらいしたんですが、その一つ一つにけっこう共感することが多かったんです。それら印象的な言葉やエピソードをつなぎ合わせて情景が浮かぶような物語にしてみたというか。貫地谷さんはレコーディングスタジオにも遊びに来て下さって、楽曲も完成してすぐに聴いてもらったんですが聴き終えた時に振り返ったらパーッと泣いておられて。そうそう、MVにも本人に出ていただいたんです。そこは曲の世界観もキチンと映像化されているので是非見て欲しいです。

■この曲に限らず今回のバックのサウンドはどれもシンプルで隙間が多い印象があります。いわゆるあえて余白を多く作ることで、聴き手の想いを重ねやすくしているというか。

Ms.OOJA そうなんです。全体的に温かみのある音にしたくて。あとは普遍的なもの。中には打ち込みのアプローチもありますが全体的には温性を持ちたかったんです。

■それはどこかに「この人たちの血の通った物語だから」との意識もあったり?

Ms.OOJA 各人の人生を歌っているので、やはり歌詞を最も聴いてもらいたいとの想いからです。いつもなら「私の歌を聴いて!!」ですが(笑)、今回は「歌に乗せた歌詞を聴いて!!」そんな気持ちで歌いました。

■各人もきっと引き出された感覚はあるでしょうね。

Ms.OOJA そうだと嬉しいですね。既に各人には個別で聴いていただいたんですが、一緒に聴いて下さった方の中には聴いている際にぶわっと涙を流してくれた方もおられて。想い出したり、自分の想いが言葉になるってこういったことなのかと改めて実感しました。涙を流して下さったってことは自分の本質を改めて知れたり、気づけたってことでしょうから。

■OOJAさんの歌い方もいい意味で淡々としていて、歌うというよりどちらかと言ったらメロディに乗せたストーリーテラーっぽい。

Ms.OOJA 分かります。自分でもどこかカバーアルバムを作っているような感覚でしたから。

■それは人の物語を一度自分なりに解釈して咀嚼して歌として表わしたが故の感覚ですか?

Ms.OOJA それもあります。歌詞を作る時には一度、その人たちそれぞれの人生を咀嚼し、一度その人になって書きましたから。ある種、一度各人を自分に憑依されてから歌ったというか。

■これはシリーズとして今後も是非やって欲しいです。

Ms.OOJA 是非続けたいですね。今回は女性でしたが今度は是非男性でもやってみたいんです。また全然違うでしょうから。男性と女性とでは、感性もですが生き物としても全くタイプが違いますからね。(笑)出てくるテーマも言葉も想像できないなぁ…。是非次はこれを実現したいんです。となると…今作を沢山の方に聴いてもらわないと。(笑)第二弾、第三弾と続けていきたいので、その為にも是非みなさまこの作品をお聴き下さい。

Interview&Text:池田スカオ和宏

PROFILE
三重県出身。2011年2月16日、Single『It’s OK』でユニバーサルシグマよりメジャーデビュー。翌2012年、仲間由紀恵主演のTBS系金曜ドラマ「恋愛ニート~忘れた恋のはじめ方~」主題歌に5th Single「Be…」が大抜擢され大ヒットを記録。そのヒット曲「Be. . .」が収録された2nd Album『HEART』は、オリコンアルバムデイリーチャート初登場1位を獲得し、現在10万枚を突破。その後、シングルに常に収録してきたMs.OOJAのライフワークとも言えるカバー曲を、自身が青春時代に聞いて名曲をセレクトした、泣けるラブソングカバーアルバム”、『WOMAN -Love Song Covers-』と『MAN −Love Song Covers 2−』を発表。現在までに10枚のSINGLE、5枚のALBUMをリリース。圧倒的なMs.OOJAの歌唱力は宇多田ヒカルや美空ひばりも同じ特性を持つ、人にヒーリング効果を与える声と言われている「1/fのゆらぎ」のシルキーボイスを持ち、「明日のあなたをつくる」をテーマに掲げ、強さ、凛々しさをコンセプトとした楽曲の制作、LIVE活動を展開している。

http://msooja.net/

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通常盤(CD)
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