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HY VANITYMIX 2018 AUTUMN PICK UP INTERVIEW

新里英之(Vo&Gt)、名嘉俊(Dr)、許田信介(Ba)、仲宗根泉(Key&Vo)、宮里悠平(Gt)

18年間多くの人の心を掴み続けている
楽曲の数々を贈り出してきたHYがそのバイタリティの源を語る

ここまで一切のメンバーチェンジも無く、愛溢れ、心温まる歌や、人恋しくなる名曲を彼らは数多く世に贈り出してきた、2020年には結成20周年を迎えるHY。その記念すべき年に向けてのカウントダウンがいよいよ始まった!8月8日には彼らに縁が深いアーテイストたちによる愛着と愛情溢れるトリビュート盤『CHANPURU STORY~HY tribute~』が、8月22日にはファンの投票で選出された曲たちを基に初めてセルフカバーにて収めたベストアルバム『STORY〜HY BEST〜』を立て続けに発売。また、フェスや全国インストアライブ、全国ツアーと、作品に、ライブに、みなさんと会える機会も急増中だ。この18年間、多くの人の心を掴み続けている楽曲の数々を贈り出してきた5人に、そのバイタリティの源を問いた。

■結成当初は、ここまで続け、今のような状況に至れると想像できてましたか?

新里 全くできてませんでしたね。あの頃はそれこそ目の前にあるものを懸命にこなし、次に進んでいくだけでしたから。だけど、それこそおじいちゃん、おばあちゃんになるまで、この5人で音楽をやってるんだろうな…とは思ってたかな。

名嘉 当初は先のことは一切考えられませんでしたから。毎日が充実し刺激の連続で。音楽が仕事との意識も皆無だったし。(笑)当時は自分たちのCDが全国で売れている実感もいまいちなくて。とにかく何も分からなかった時期でした。今や100曲以上の持ち曲も当時は全然なかったし。

■この20年近くで変わったことって何だと思います?

仲宗根 やはり音楽を仕事として考えるようになったことかな。受け取った人がどんな気持ちになるか?や、自分たちが楽しむだけでなく、ライブをどう持っていきたいか?どう聴いてもらいたいか?どこを伝えたいか?等をキチンと考えて演るようになりましたからね。

■みなさん今も沖縄に在住されていますが、それがいい具合に音楽性にも人間性にも反映されている気がします。

宮里 沖縄が今でも大好きですからね。東京も刺激的でいいんですが、自分が住む土地じゃないなって。沖縄を始めツアーを通して色々と観てきたり、目に入ってきた景色や習慣等も、自分たちの音楽性や人間性に大きく反映されてますからね。

許田 昔は東京に住もうかとも思ったんです。でも、そうしたらダメになりそうで。回りに流されやすいタイプですからね、自分は。(笑)以来、東京は仕事で来る場所と割り切ってます。

■振り返るとHYの音楽性にも流れがありますよね。ロックバンドから始まり、徐々に歌の内容もラブソング等、大きなものや不変的なものに移り、よりダイナミズムや景色観溢れるものに移行していったり。

新里 その辺りは強く感じます。HYを一人の人間に例えるなら、それこそ人が色々な経験をして、知り、学び、気づき、そんな中から生まれた各曲だったなって。初期は自分たちの夢に向かい、以後、自分たちを必要としたり好きでいてくれる人たちの存在を知り、よりクオリティの高い曲や良い楽曲を提供していこうとの想い、少し余裕が出てきて、もっと身の回りやグローバルな視野を持つようになって。そこからまた人の心に音楽をどう届ければいいのかを考え出して。以降は、ただそばに居て、大好きな人に気持ちを届ける、それら気づきの連続でしたね。

名嘉 ホント色々なことを経てここまでこれた感があって。当初は好きなアーティストの自己解釈のような音楽性から、客観的に見た時にヒデの優しい声質やイズ(仲宗根)の女性なんだけど太くて力強い声質に気づき、そこから段々と自分たちの表現したいもの表現に合ったものがまとまってきましたからね。個々もですが、それが合わさった際のハーモニー、これはもう最強ですから。そこはもう、沖縄の夫婦みたい。沖縄は女性が強くて男性は優しくてのほほんとしてる夫婦が多い。(笑)自分たちはそんな沖縄の縮図みたいなもので。

■途中よりイズさんの役割の割合も変わってきました。いわゆるメインシンガーに向かってきたというか。

仲宗根 当初はハードなものが中心だったこともあり、なかなかピアノや私の歌や世界観で入っていける領分ではなくて。徐々に作風が変わり入っていけるようになったんです。で、曲調が変わるにつれて役割も増えてきて。

■トリビュート盤の収録アーティストの幅と解釈は面白かったです。

新里 豪華な方々が集ってくれて。まさしくタイトル通り、HYのチャンプルー(ミクスチャー)具合を表してくれました。

名嘉 仲が良く交流の深い方々から昔から尊敬してる地元沖縄の先輩まで。それこそジャケのようなゴーヤチャンプルーのような、色々な具材が混ざり味を出し合う。そんな作品ですね。全然聴き飽きない。

許田 全部が全部驚きでした。自分たちの曲なんだけど、完全にみなさんの曲になってたり。だけど自分たちの良さや楽曲で大切にしてた部分はリスペクトされ、より際立たせてくれてたり。自分たちの楽曲たちながら色々と新しい発見もありました。

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