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DJ yaksa VANITYMIX 2016 SPRING BACK to BACK TALK

sau第二回
2015年DJ MAG 46位 TOM SWOON対談

DJ yaksa(Y)
TOM SWOON(T)

location:V² TOKYO
photo by: Kazunori Wataya

楽しいものは楽しいっていうスタイルが日本のクラブシーンの発展にも繋がる!

■お互いが思うDJの魅力及び自身のプレイスタイルとは?

T   僕の場合は世界各国、様々な文化の違いがある中で、音楽という世界共通言語を通して、様々な国の人々とコミュニケートできることが魅力だと思うよ。 プレイスタイルとしては何かメッセージを伝えていくというのがモットーで、音楽というのはやっぱり自身を表現することだから、オリジナル曲はもちろんリミックスやマッシュアップでも自分のカラーを出すことに重きを置いているね。ソウルを込めてみんなに何かを伝えたいからこそ、音楽が存在するんだとも思っているよ。

Y   そうですね。TOMさんはミュージックプロデューサー兼DJという立場。はたまた僕はクラブのレジデントDJとしての立場なので、DJの選曲に対する考え方は180度違うと思うので一概には言えないのですが、TOMさんのおっしゃっていることはかなり共通します。僕らクラブのレジデントDJとしては、店のドアを開けて入ってきてくれたランダムなお客さんを、求める音楽で満足させることはもちろん、僕ら自身が発信していきたい音楽でも満足させないといけない。世界中で1日に膨大な数のタイトルがリリースされていく中で、僕らDJが、その変容していく音楽とお客さんとのやり取りに合わせていくのはなかなか難しいところではありますが、お客さんとバイブスを交換しながらやり取りができたと実感できたらやっぱり嬉しいですし、だからこそ今もこうして続けているので、そこを追求できるやり甲斐を感じていますね。だからスタイルとしては、どうしてもレジデントDJ目線になってしまうんですけど、「こういう曲もあるんだよ!」というメッセージの発信、そして「こういう曲好きなんだ?だったらこれはどう?」っていうバイブスの交換、そのための曲のハメ方、魅せ方を僕自身のプレイスタイルとして常に心がけています。

T   僕も始まりはyaksaさんと同じくレジデントDJとして2年ほど活動していたことがあるからすごく共感するよ!僕自身も曲をプロデュースするようになる前は、やはり誰かの曲を繋いでお客さんを盛り上げていくことが当たり前だったし、来たお客さん全員を満足させることは難しいけど、空気の流れを読んでその場を盛り上げて、踊らせてなんぼの職業だから楽しいよね!自分自身がパーティーを楽しみつつ、お客さんの笑顔を引き出すことがレジデントDJとして活動していた僕を駆り立ててくれていたよ!転換期といえば、僕はそんな時に自分が作った曲でもお客さんを盛り上げたいと思うようになって、そこからプロデュースを始めて今に至るんだ。お互い方向性は途中から違えど、レジデントDJを極めようとするyaksaさんは職人だと思うし、難題に向き合っていく意気込みは尊敬するよ!

Y   ありがとうございます。実は僕もプロデュース業に関しては勉強中でして、良い機会なので参考にしてみたいのですが、TOMさんの曲のような美しいメロディーライン、プログレッシブ・ハウスはどこからアイディアが生まれているんですか?

T   そういったインスピレーションは当たり前のことから生まれることが多いんだよ。ツアーを回っている時、友人と会話している時、服を着替えてる時、散歩している時とかね。大きなアイディアはそういう一見関係ないところに埋もれていたりするんだ!技術的に言うと、僕の場合はメロディーから作っているよ。まずメロディーが浮かんで、ビートを入れて、どんどん好きなサウンドを肉付けしていくんだ。僕でも出来るんだから長く深く業界にいるyaksaさんもコツさえ掴んでしまえばきっと簡単にできると思うよ!だって走り出しにどのくらい必要か、ピークまでの持って行き方とか、締め方とか、曲の構成をきちんと知っているからね!その中において肝心なのは、やはり自分が気に入っているか、どう表現していきたいか、聴いてくれる人々に響くかって点だよね。一番難しいところはそこかな!?

Y   なるほど。 まずはメロディーなんですね! 勉強になります。

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