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トム・ホランド VANITYMIX 2017 SUMMER PICK UP INTERVIEW

話題の英国男子、新スパイダーマンに大抜擢!
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全世界待望の映画『スパイダーマン:ホームカミング』がいよいよ8月11日(祝・金)から日本公開。部活のノリで街を救うヒーロー気取りの15歳の高校生ピーター・パーカーがスパイダーマンとなり、アイアンマンに導かれ真のヒーローになっていく、成長と奮闘が描かれた話題作。その主人公に大抜擢されたトム・ホランドに詳しく話を訊いた。

■はじめに、スパイダーマンとの出会いについて教えてください。最初はコミックでしたか?映画でしたか?

トム   スパイダーマンとの出会いは、たぶんサム・ライミ監督の映画じゃないかと思うよ。いや、あれが公開されたのは2002年だから、もっと小さいときかな。ということは、カートゥーンやコミックだったかもね。おもちゃもいろいろ持っていたしね。映画が出てきたときには、すでにスパイダーマンの大ファンだったんだ。8歳とか10歳より幼い子どもに、一番好きな色は何色かと聞いたら、どんな子でも赤か青って言うんじゃないかな。スパイダーマンは、その2つの色をきっちりおさえているし、スパイダーマンの衣装はどこでも買うことができるからね。だから僕は昔からスパイダーマンだったよ。バットマンになっていた時期もちょっとあったけど、必ずスパイダーマンに戻っていたんだ。

■スパイダーマンを実際に演じることになったとき、役作りの中心に据えたことは何ですか?

トム   僕が一番大切にしたのは、今まで誰かがやったことはやらないようにする、ということだったんだ。オリジナルな内容を入手するのは難しいから、今までみんなが見てきたスパイダーマンや、特にピーター・パーカーにはなかった、新しくユニークな要素を見つけようと、徹底的にリサーチをしたんだ。今回、ピーター・パーカーを今までよりも若くすると決めたマーベルは賢明だったと思うよ。その分、より共感しやすいキャラクターになっているからね。上の世代だけでなく、若い世代にとっても、スパイダーマンのようなすごい人が、自分たちと同じような経験をしているのを見られるのは、すごくいいことだと思うんだ。その一方で、誰でも学校に通っていた頃はあるから、大人の観客も懐かしいことを思い出せるしね。

■ジョン・ワッツ監督は、「スタントの多くをあなた自身にやってもらった」と言っていましたが、実際に役を演じ始めてから直面した最大のチャレンジは何でしたか?

トム   体操選手は信じられないくらい強い体幹を持っているけど、それは何か失敗をして頭から落下しても、身体がきゅっと締まって怪我をしないためなんだ。だから僕も体幹を鍛えて、毎日できる限りたくさん腹筋をしたんだ。そのおかげで、ワイヤーからぶら下がっているときもバランスをうまく保つことができたよ。ただ、だからといってすべてを楽にできたわけではないし、間違いなく厳しい撮影だったよ。(笑)

■スパイダーマンのスキルの中で、一番難しかったのはどれですか?

トム たぶん、柔軟性だね。僕は体がすごく硬いんだ。本当にひどいんだよ。つま先に触れることすらできないんだからね。だから「こういう姿勢で着地してほしい」と言われても、物理的に無理なこともあったよ。それにスパイダーマンができることには、パルクール・パフォーマーですらできないことがあるんだ。だから、僕としてベストを尽くしたけど、僕の動きをよくする“デジ・テイクオーバー”というものも使ったよ。僕の身体だし、僕の動きだけど、僕自身がやるよりも少しかっこよくなっているんだ。

■ジョン・ワッツ監督との関係について教えてください。このキャラクターについて、彼と一緒に見出していったこと、作りあげていったことはどんなことですか?

トム ジョンは自身が望んでいるイメージを鮮やかに説明してくれたよ。それに対して僕が、「こういうキャラクターにするべきだと僕が思っていたのとまったく同じだ!」と言えたことは、彼にとっても僕にとっても幸運だったよ。ものすごく些細なことなんだけど、僕は衣装を着るときに、ジーンズの裾をロンドン風にアレンジしたんだ。とにかく何かしら、ロンドンらしい要素を外見に取り入れたくてね。ジョンは、好きなようにすればいいって言っていたけど、今になって見ると、変に見えるから、なんであんなことやっちゃったんだろうって思っているんだ。でもとにかく、ジョンにはいろいろな考えを受け入れようとする気持ちがあるから、力を合わせていい仕事ができたね。彼には、頑ななところがまったくないんだ。僕にアドリブもさせてくれたし、失敗することも許してくれた。それって役者にとっては一番大切なことなんだ。僕の場合、間違ってもいいんだと思える環境にいると、一番いい仕事ができる気がするよ。ジョンは僕のために、うまくそういう雰囲気を作ってくれたんだよ。

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