main

三鷹の森ジブリ美術館で、新企画展示「食べるを描く。」が開催!

三鷹の森ジブリ美術館にて、新企画展示「食べるを描く。」が2017年5月27日(土)より開催されます。

日常を丹念に描き、日々の営みを丁寧に表現するスタジオジブリ作品の中でも印象的なシーンのひとつとして挙げられるのが食事のシーンです。

企画展「食べるを描く。」では、『天空の城ラピュタ』、『となりのトトロ』、『千と千尋の神隠し』といったそれぞれの作品のなかで印象的な食事のシーンを取り上げます。そして、どのようにしてそのシーンが描かれているのかを、『ゲド戦記』『コクリコ坂から』などを手掛けた宮崎吾朗企画監修により、絵コンテや原画、さらには監督や作画監督が手を入れた修正原画などを用いて解説されます。さらに食事を作るシーンを忠実に再現した展示室も公開されます。

魔女の宅急便
subsub2
魔女の宅急便であなたが印象に残っている食べ物は何ですか。代表的なひとつとしてあげたいのが、マダムの作った「ニシンとカボチャのつつみ焼き」ですね。主人公のキキが、宅急便の依頼をしてくれたマダムにお願いされ、孫娘に届けたこのパイ。「私、このパイ嫌いなのよね」。孫娘はそういったものの、映画を見た誰もが一度は食べてみたいと思ったのではないでしょか。そのシーンの秘密が、この展示で紐解けるかもしれないですね。

千と千尋の神隠し
sub3sub4
千と千尋の神隠しは、食べるシーンがたくさん出てくる作品のひとつです。展示の中には、千尋のお父さんが不思議な町の食べ物(神様の食べ物)を頬張るシーンの秘密を探ります。特に食べ物を見るキャラクターの「目」の繊細な描写は、スタジオジブリならではのリアリティーが追及されていることを原画から実感できます。そして何より忘れてもならない大切なシーンも、やはり食べ物が関係しています。千尋がハクにもらったおにぎりを食べる場面。食べることを通して感じる千尋の感情の変化とは何でしょか。絵コンテで21秒もあるこの大切な場面の解説を読めば、もう一度この作品を見てみたくなってしまうはずです。

となりのトトロ
sub5sub6
『となりのトトロ』の草壁家の食卓と台所が、今回の展示で映画さながら再現されています。台所には、さつきが朝ごはんを料理する際に使っていた鍋や包丁、そして居間には見覚えのある丸いちゃぶ台が。ちゃぶ台の上にはさつきがお父さんとめいに作ったあのお弁当と朝ごはんが置かれています。

天空の城ラピュタ
sub6sub7
ラピュタのタイガーモス号の調理場を再現した展示では、シータが大人顔負けで料理したあの場面が思い起こされます。調理台には、思わず「おいしそう」と声が漏れそうになるほどの出来立てスープが置かれています。そのほかにも、思わず手が伸びてしまいそうなパンなども。この臨場感あふれる展示は、実際足を運んでみてみないと体感できないですね。そして、この展示のすごいところは見えないところまでも再現し尽くしているというところなんです。いろんな棚を開ければ、食材が隠れていたり、残飯が隠れていたり……。隅々までこの空間を堪能してほしいものです。

カフェ「麦わらぼうし」
sub11
見るだけじゃ物足りないという人には、実際に再現されたカフェメニューがおすすめです。期間中は特別メニューとして、『ハウルの動く城』から「お城のベーコンエッグ」、『崖の上のポニョ』から「あらしの夜のハムラーメン」、そして『魔女の宅急便』から「ちっちゃなマダムのチョコレートケーキ」が登場します。また、テイクアウトとして「みんな大好きハムサンド」、ドリンクメニューとして「ハチミツ入りホットミルク」も提供されます。ひとつの「おいしい」を生み出すために精密で膨大なレシピを練っているのは映画だけでなく、このカフェでも同じなんです。どのメニューも決して贅沢ではないかもしれないが、どこか懐かしい、そして優しさに溢れたホッと心和む味です。

なぜ食事のシーンが特別なのか
登場する食べ物は決して特別なものではないですが、誰もが目にしたことのある、あるいは日常で口にするありふれたものです。ところが、その食べ物を一緒に食べることで登場人物は心を通わせあったり、その食事から力をもらったり……、物語のなかでいつも重要な意味が込められているのです。その演出を可能にしているのが、描き出す作画の力。細やかな原画や絵コンテによって、映像から温かみや柔らかさを醸し出してくれます。だからこそ、スタジオジブリ作品の食事はいつだっておいしそうで、その食べる姿にこちらまでよだれが出てしまいそうなほどそそられるのではないでしょうか。

詳細
「食べるを描く。」
sub12
展示期間:2017年5月27日(土)~2018年5月(予定)
企画・監修:宮崎吾朗

入場時間
開館時間は、10時から18時(火曜休館)、入場時間は1日4回。
・1回目入場 10時(10時30分までに入場)
・2回目入場 12時(12時30分までに入場)
・3回目入場 14時(14時30分までに入場)
・4回目入場 16時(16時30分までに入場)
※入場指定時間から30分後までの入場。
※入れ替え制ではないので閉館時間までゆっくり楽しめる。
申込方法:
・インターネット http://l-tike.com/ghibli/
・電話 0570-084-639
※1申込み6枚まで。
価格:大人・大学生 1,000円、高校・中学生 700円、小学生 400円、幼児(4歳以上) 100円
※4歳未満は無料。※上記料金は、税込み。
※営利目的でのチケット転売は、いかなる場合にも禁止。
※オークション等で転売されたチケットであると判明した場合、入場は不可。

【問い合わせ先】
TEL:0570-055777
(ご案内ダイヤル/9:00~18:00/休館日の火曜日をのぞく)

© Museo d’Arte Ghible © Studio Ghible